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Kielten Kaiku キエルテン・カイク

ことばコトダマ、弦の響き 古典音律小型カンテレ

6/15(土)北海道大学フィンランドディ報告記事

もう1ヶ月以上前のことですが「歌とカンテレのサルミアッキ」9名で

第4回北海道大学フィンランドディ(主催:北海道大学 欧州ヘルシンキオフィス)で

演奏させていただきました。


イベント3日前に主催者側から急な変更の連絡があって、

イベント終了後も、私は少々消耗していて、

報告記事を書きそびれてしまったのですが^^;;

北海道フィンランド協会の田中さんのレポートをみて、

やっと報告記事を書く氣に〜^^

こうやって、いつも見守って応援してくださる方がいらっしゃること、

とても心強くありがたいことだと感じております。


北海道大学フィンランドディでは、第1回から

カンテレの関連の演奏や講演などをさせていただいていますが、

今年は、我らが師匠あらひろこは、RaumaのCD発売ツアーなどと

重なってしまい、残念ながら不参加。


そこで、あらさんからアドバイスもいただきながら、

今までに演奏し慣れた楽曲も、パートやアレンジを少し変えて練習を。

試行錯誤しながらアレンジを考えた曲が

練習を重ねるにつれて仕上がっていくのはとても楽しかったです🎶


そして、5日前に当日を想定したリハーサルも終わり、

なかなかいい仕上がりで余裕を持って当日を迎えられそう♪と、思っていたら、

3日前に、主催者の方から、講演がひとつキャンセルになってしまったので

私たちの演奏の延長の打診が〜。


メンバー全員でぐるぐると相談のメールがまわり、

「会場のみなさん参加の歌のワークショップ」を追加することに。

あらさんからもアドバイスいただき、

ワークショップの段取りもなんとか決まり、

メンバー間で確認もできて、ホッ。


でも、そんなこんなで、演奏の合間に話そうと思っていた

私の短いトーク部分の確認や練習はできず、

私は個人的には悔いが残ったまま当日に。



いざ、本番が始まったら、いつものサルミアッキらしく〜d(^_^o)

私たちの演奏スタイル(繊細なねいろのカンテレと歌を合わせた

大人数での演奏の音響はちょっと大変。しかも、音楽向けではない会場で。)

を理解してくださっている音響さんにも助けられました。

事前に、音響の方を交えて会場の下見や打ち合わせを

やっておいてよかったです^^


急遽やることになった歌のワークショップもすがのさんの楽しい進行と

メンバーのチームワークで、会場のみなさんにも楽しんでいただけたよう^^

フィンランド語の歌詞の発音練習、会場にいらしていた

フィンランド人留学生のペトラとネッタに手伝っていただきました^^

途中、よこたにさんの太鼓のリズムが盆踊りみたいなって

ずっこけたりしましたが、そのおかげで、私はやっと肩の力が抜けて...。

ワークショップ終了後、すがのさんの投げかけで、

会場からは、カンテレの音階についての質問も。

小型カンテレの音階について、喜んで答えさせていただきました。(^^)v


最後に定番曲の「村は新月を待ち」を演奏して、

私たちの出番は、無事、終了〜。

サルミアッキのメンバー、お疲れ様でした。

いつも、ほんとうに、ありがとう🎶


音響を担当してくださった坪田さん、いずみさん、大変、心強かったです。

ありがとうございました。

いつも私たちの演奏をあたたかく見守ってくださる、田中さん、和子さん、志保美ちゃん、

他、たくさんのお客様、ありがとうございました。

遠くからエールを送ってくださった、あらさんにも感謝。

北大関係者のみなさま、お疲れ様です。

お世話になりました。ありがとうございます。


演奏中の写真や動画は、田中さん、和子さん、志保美ちゃんからいただきました。
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サルミアッキ演奏曲:

1. エリスクンマイネン・カンテレ(Eriskummainen kantele)

2. 狼の罠~シチュエーション・ワルツ(Suden Rita 〜 Tilanne Valssi)

3. 古式5弦カンテレ・即興ソロ:こうの(Soolo Improvisaatio vaskikantelella)

4. レンクィスト(Renquist)

5. 歌のワークショップ Mukawa (singing workshop:Mukawa)

6. 村は新月を待ち(Kyllä vuotti uutta kuuta)
 この日限りのアレンジが垣間見える動画「村は新月を待ち」。後半のみ、ちょこっと。^^



また、第4回北海道大学フィンランドディの全体のプログラムはこちら。

IMG_8877-2.jpg
他の講演についての感想も下書きしていたのだけど、

間違えて別のウィンドウを更新しちゃってその部分は消えちゃったので、さらっと。

池田先生のお話で印象に残ったキーワードは「言語隠蔽効果」、

いつも、フィン語講座でお世話になっていたユハ・トゥイスクさんの

お話には、日本との縁の深さをあらためて感じました。

中野佑美さんの留学体験も、佑美さんが感じたことや情景が、

スケッチや写真からとてもよく伝わってきました。 

IMG_8875-2.jpg
「フィン日関係史」の講演をされたユハ・サウナワーラさんのご著書

日本とフィンランドの出会いとつながり

(ユハ・サウナワーラ(著/文 | 編集)鈴木 大路郎(編集 | 翻訳))も、

イベント終了後に、入手〜^^


多くの研究論文などが「英語」で発表される昨今、

日本とフィンランドの国交樹立100周年の今年、

「フィンランド語」と「日本語」でこの書籍が出版されたことは

非常に価値があることだと思います。


フィン語版は、こちら。『Suomi ja Japani. Kaukaiset mutta läheiset


これらの書籍には「日本におけるフィンランドのカンテレの受容」の研究をされていて

昨年の北大フィンランドディでは、私たちと一緒にカンテレの演奏をされた

台湾人のチェン・インシェンさん(ヘルシンキ大学人文科学歴史学・文化遺産学博士課程)の

論文(2016年の予備調査に基づく論考)も掲載されています。

チェン・インシェンさんの「日本におけるフィンランドのカンテレの受容」の研究は

継続中なので、この論文につづく、今後の研究成果も楽しみです。


これらの書籍についての詳しい紹介は、また改めて。



  1. 2019/07/28(日) 10:25:51|
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6/15(土)第4回北海道大学フィンランドディ

6月15日(土)、「第4回北海道大学フィンランドディ みんなで夏至祭を楽しもう!」が開催されます。

午前中にフィンランド短編映画上映会、

午後からはフィンランドの生活や文化、音楽、学生の留学体験など

6本のミニ講演が行われます。


第2部、14:50〜「今を生きるフィンランドのフォークミュージック」と題して

歌とカンテレの「サルミアッキ」で演奏させていただきます(30分)♪


イベントは入場無料となっておりますが、

6月10日(月)までに参加登録をお願いします。

追記:参加申し込みは締め切られていますが、
会場に多少の余裕があるので、当日参加も可能だそうです。
(ただし、収容数に達した場合は参加できない場合があります。)
当日参加受付の詳細は→ https://twitter.com/Finland_day_HU


申込フォーム:https://bit.ly/2XHP5xf

(短編映画のプログラムは申込フォームに記載あり。)


関連情報は「北海道大学フィンランドディ」のTwitterをチェック♪


Hokudai_Finland_day


「サルミアッキ」
北海道フィンランド協会のサークル、札幌カンテレクラブ(代表:あらひろこ)の
歌好きなメンバーで2014年に結成。
フィンランドの伝統楽器カンテレを演奏しながら
伝統に根ざしたスタイルで歌う11人の女性グループ。
カンテレの美しい弦の響きと女声コーラスの織りなす
色彩豊かなステージが北欧の空気感を伝える、
他にはないユニークなグループとして知られている。

メンバー:あらひろこ、川村京子、菊地文乃、こうのちえ、清水真理、すがの順子、
高田早苗、ちばさきえ、堀岡真由美、よこたにかずみ、チェン・インシェン
(今回、あらひろこ、チェン・インシェンは不参加。)

Salmiakki_hokudai_2018
〜 サルミアッキ@北大フィンランドディ 2018.6.30 〜

kurabi2.jpg
〜 サルミアッキ@蔵美2018コンサート 2018.12.21 〜






  1. 2019/06/06(木) 14:46:49|
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6/30(土)第3回北海道大学フィンランドディ

昨年にひきつづき、北海道大学のフィンランドディ・イベントに関わらせていただいております。


第2部のはじめに「カンテレと歌で綴るフィンランドの風景」と題して

あらひろこさんと「サルミアッキ」でカンテレの演奏と歌をお届けいたします。

最近、「札幌カンテレクラブ」の歌好きのメンバーは、「サルミアッキ」というグループ名でも活動していて、私もその一員です♪



お申し込みは、6月25日までに、こちらから。 http://goo.gl/38gfDR


また、関連企画として北図書館東棟2階のカウンター前では、

6月8日(金)〜7月15日(日)まで「フィンランドディ関連資料展示」も開催中。

私が推薦文を書かせていただいた、フィンランドの民族叙事詩『カレワラ』関連の書籍、DVD、CDも展示されております。

北海道大学の図書館は、学外の方でも手続きすれば1日入館や閲覧可能です。

26(火)、27(水)のフィンランド人留学生のEmmiさん、Armiさんのブックトークも聴きに行こうと思っています。


2018.6.13追記
なお、私が昨年推薦させていただいた書籍、DVD、CDのリストと推薦文は、こちらでもご覧いただけます。
フィンランドの民族叙事詩カレワラ関連、参考資料、CD、DVD」(ブログKielten kaiku 2017/06/26投稿)

上記に加えて、今年は

北欧文化事典』(2017年、丸善出版)、

物語 フィンランドの歴史』(石野裕子著、2017年、中公新書)

の2冊をあげさせていただきました。

追加の2冊については、あらためて、このブログでも紹介させていただこうと思っております。

フィンランドディ関連資料展示



  1. 2018/06/12(火) 21:00:44|
  2. 北大フィンランドディ関連投稿
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フィンランドの民族叙事詩カレワラ関連、参考資料、CD、DVD

6/25(日)「第2回 北海道大学フィンランドディ みんなで夏至祭を楽しもう!」の
関連企画として北海道大学の北図書館では「フィンランドをテーマにした図書展示」が
7月下旬まで行われています。
北海道大学の国際部国際連携課(海外オフィス・国際協力担当)からご依頼をいただきまして、
フィンランドの民族叙事詩カレワラ関連の書籍、CD、DVDなど推薦させていただきました。
北海道大学の図書館は、学外の方でも手続きすれば1日入館や閲覧などができるそうです。


Finland_day_hokudai

こんな感じで推薦文が添えられて展示されています。^ ^
フィンランド・森と精霊と旅をする

私自身、9年前にカンテレを始めてからフィンランドに興味を持つようになり
カレワラについてきちんと知りたいと思っても、
なかなか自分が必要な情報にたどりつけなかったりしたので、
今後、カレワラに興味を持たれた方のお役に立てばと思い、
今回、推薦した図書類をはじめ、その他の参考資料も合わせて
目的別に分類して、以下にまとめてみました。
ご興味ある方、どうぞご参考になさってください。

もし、誤りなどございましたら、ご教示いただけましたら幸いです。
私自身もまだまだ知らないことばかりです。
他にもオススメの資料などご存知の方がいらっしゃいましたら
ご教示いただけましたら幸いです。

*ただし、個人的にクラシック音楽については詳しくないので
シベリウスなどのクラシック音楽関連の情報は載せておりません。
その点はあしからずご了承ください。


◎:北海道大学付属図書館所蔵。北海道大学北図書館にて7月下旬まで展示予定。
☆:札幌市図書館所蔵
□:こうの所有


I. カレワラの概要を知りたい

書籍:

◎ ☆□
1000点世界文学大系(北欧編4)カレワラ タリナ』マルッティ・ハーヴィオ編、坂井玲子訳、北欧文化通信社、2009年
(初版は第三文明社1974年)
推薦ポイント:基本書
推薦文タイトル:カレワラ入門書
推薦文:マルッティ・ハーヴィオによる散文の「Kalevalan Tarinat カレワラ物語」(1966年)に準拠して翻訳されたカレワラ入門書。


雑誌『言語 - 1985年8月1日号 通巻163号』大修館書店、1985年
特集記事:フィンランドの言語と文化、『カレワラ』刊行150年記念


カレヴァラ物語 フィンランドの恋する英雄たち』(世界の英雄伝説シリーズ第1巻)、高橋静男編・著、筑摩書房、1987年
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480211019/
推薦ポイント:基本書
推薦文タイトル:カレワラ入門書
推薦文:V・カウコネン、M・トゥルネンらのカレヴァラ研究を参考に、E・ロンルート編纂によるKalevala(新カレヴァラ、全22,795行)およびM・ハーヴィオ編纂Kalevalan tarinat(カレヴァラ物語、1966年)の中から、叙事詩カレヴァラを構成するに不可欠と思われる詩群、約4千行を選び全訳したもの。本書冒頭の韻文訳の部分は、新カレヴァラの第1詩の全訳(原文の行数付記)。第2詩以下は、散文訳。
「はじめに」「解説」では、フィンランド概説、カレヴァラ成立の経緯や、本書出版時点(1987年)での、フィンランドにおけるカレヴァラ研究にも触れられている。

◎ ☆
カレワラ物語—フィンランドの国民叙事詩』、キルスティ・マキネン著、荒牧和子訳、春風社、2005年
推薦ポイント:基本書
推薦文タイトル:カレワラ入門書
推薦文:『Suomen Lasten KALEVALA(フィンランドの子どものためのカレヴァラ)2002年』の抄訳

◎ ☆□
カレワラ物語 フィンランドの神々 岩波少年文庫587』、小泉保著、岩波書店、2008年
https://www.iwanami.co.jp/book/b269794.html
推薦ポイント:ぜひ読んでみてほしい
推薦文タイトル:子ども向けにわかりやすく物語風に書き下ろされたカレワラ入門書。
推薦文:カレワラを原典から完訳(岩波文庫、1976年)された小泉保氏が、カレワラの中の主要なエピソードを選び、美しい原詩をところどころに活かしながら読みやすい物語風に書き下ろしたもの。詩の部分は、岩波文庫版カレワラの訳文の章と行数を付記して紹介されているので、それを頼りに完訳や原典にあたることもできる。川島健太郎紙の挿絵も古代フィンランド人の風俗を精確に描写。(表紙の絵は、魚のあごの骨から作ったカンテレを弾くワイナミョイネン。)あとがきでは、ごく簡単に、カレワラの成立、カレワラの歌い方、カレワラの内容、カレワラの主なテーマにも触れられている。子ども向けにはもちろん、大人の方にも最適なカレワラ入門書。


パンフレット


カレワラ -  フィンランドの国民叙事詩 1835 - 1849 - 1999』フィンランド外務省広報文化部、古川保訳、1998年
新カレワラ出版150周年を記念して行われたカレワラ展(国内、海外巡回)のパンフレット日本語訳。



ウェブサイト:

KIRJOEN PUUTARHAフィンランド文学情報サイト(日本語)
http://kirjojenpuutarha.pupu.jp/
「フィンランド文学史」
 >「ロシア大公国時代の文学」
  >「民族性を求めて - レンロート」
http://kirjojenpuutarha.pupu.jp/kirjallisuus/2_venajan_03.html

「ニュース&特集記事」
 >「森本覚丹氏 訳 『Kalevala』(日本書荘, 1937)」(2006年12月13日)
   >「カレワラ」なの?「カレヴァラ」なの?
http://kirjojenpuutarha.pupu.jp/artikkelit/arti_61.html

「フィンランドの作家紹介」
 >エリアス・レンロート
http://kirjojenpuutarha.pupu.jp/kirjailijat/kirjailijat.html



II. カレワラ全文の日本語訳が読みたい

書籍:

◎ ☆□
講談社学術文庫版『フィンランド国民的叙事詩 カレワラ 上・下』、森本覚丹訳、講談社、1983年(初版は日本書荘1937年)
推薦ポイント: 基本書
推薦文タイトル:日本で最初に出版されたカレワラ全訳
推薦文:早稲田大学に学んだ森本氏がフィンランドの作曲家シベリウスの音楽に感銘を受け、英訳のカレワラをもとに翻訳。格調高い文語調の訳詩は文学作品として鑑賞の価値がある。上巻頭にカレワラ成立の経緯、内容、テーマなどに触れた「解題」。下巻末にはカタカナ表記のみの「固有名詞語解」掲載、クラシック音楽への造詣が深かった森本氏によるシベリウスのカレワラ関連作品についての詳細な解説「『カレワラ』に拠る音楽」、森本氏のお孫さんによるエッセイ「祖父覚丹を訪う」も収録。
初版は日本書荘(1937年)。1983年、講談社学術文庫より復刊。


◎ ☆□
カレワラ 上・下』、リョンロット編、小泉保訳、岩波書店、1976年
推薦ポイント:基本書
推薦文タイトル:詳細な訳注、解説付きカレワラ完訳。
推薦文:フィンランド語の原典からの平明な口語による完訳。全編に詳細な訳注付き。上巻末の「カレワラ概説」(37ページ)では、フィンランドにおける主要なカレワラ研究も紹介されており、必読。下巻末にフィンランド語を併記した「固有名詞語解」、参考文献(研究、注解書、校本、原本、翻訳書)掲載。上下巻末の詳細な「各章の内容と解説」は、本文の詩を読んだだけではわかりにくい部分も多々あるカレワラをより深く理解する助けになる。



III. カレワラをフィンランド語で読みたい

ウェブサイト:
SKS(フィンランド文学協会)サイト内kalevala情報ページ(フィンランド語、英語など)
http://neba.finlit.fi/kalevala/
カレワラの概要、カレワラ(1849年版)の各章の要約、その他、カレワラ関連情報を
フィンランド語、英語など11カ国語で読むことができる。(日本語ページはありません。)
フィンランド語のページでは、カレワラ(1849年版)全50章の全文を読むこともできる。


書籍:

タイトル『 Kalevala
(『カレワラ』Elias Lönnrot編、SKS=フィンランド文学協会、1849年) 
推薦ポイント:基本書
推薦文タイトル: カレワラの全文を原典で味わいたい方に
推薦文:1849年に全50章からなる最終版として出版された、いわゆる「新カレワラ」。この版が『カレワラ』として広く知られ、現在、約60ヶ国で翻訳出版されている。
フィンランドの医師、民族詩収集家、大学教授であったエリアス・ロンルートは、学生時代から、バルト・フィン諸語を話す民族の間で口伝えで受け継がれてきた民間伝承詩に興味を示し研究を行い、カレリア地方を11回訪れ、民族伝承詩を収集。それらの資料をもとに、民族叙事詩『カレワラ』(1935年、1949年)、叙情的な民族歌謡選集『カンテレタル』(1840年)を編纂出版した。1835年版を「古カレワラ」(32章12,087行)、1849年版を「新カレワラ」(50章22,795行)と呼んで区別する場合もある。


◎ ☆□
対訳カレワラの歌(第1巻)呪術師ワイナミョイネンとサンポ物語』小泉保訳注、大学書林、1985年
◎ ☆□
対訳カレワラの歌(第2巻)レンミンカイネンとクッレルボ』小泉保訳注、大学書林、1999年
推薦ポイント:学習に最適!
推薦文タイトル: カレワラの主要で白眉の箇所を抜粋、原詩と訳詩が併記された注釈書。
推薦文:カレワラを原典から完訳(岩波文庫、1976年)された小泉保氏による注釈書。
原典から主要で白眉の箇所を抜粋、原詩と訳詩を併記。詳細な単語・文法脚注付き。フィン民族の口承民族詩に特有の韻律の鑑賞と内容の両面でカレワラの神髄を味わうことができる。巻末には、各章ごとに日本神話との比較なども試みた神話学的解説も掲載されている。



◎☆
タイトル『Koirien Kalevala
(「犬のカレヴァラ」、Mauri Kunnas マウリ・クンナス 絵・文、Otava社、1992年)
推薦ポイント:学習に最適!
推薦文タイトル:カレワラをフィンランド語の絵本で!
推薦文:フィンランドの人気絵本作家マウリ・クンナスによる子ども向けのカレワラ絵本。


タイトル『Kalevala
(漫画版『カレワラ』、Marko Raassinaマルコ・ラーッシナ絵と文、Arktinen Banaani社、2015年)
推薦ポイント:学習に最適!
推薦文タイトル:カレワラをフィンランド語の漫画で!
推薦文:カレワラの出版180周年を記念して出版された漫画版カレワラ。フィンランド語。ハードカバー。88ページ。




IV. その他、カレワラ理解の助けになる書籍、映像、CD、など

書籍:

◎ ☆□
図説フィンランドの文学 -- 叙事詩『カレワラ』から現代文学まで -- 』カイ・ライティネン著、小泉保訳、大修館書店、1993年
http://www.taishukan.co.jp/book/b196399.html
推薦ポイント:基本書
推薦文タイトル:カレワラの元になったフィン民族特有の韻律を持った口承民族詩やカレワラ成立の背景を知る。
推薦文:フィンランド文学を古代から現代まで五部構成で紹介。豊富な図版を付したビジュアルでコンパクトな入門書。


◎ ☆□
カレワラ神話と日本神話』、小泉保著、日本放送出版協会、1999年
推薦ポイント:学習に最適!
推薦文タイトル:カレワラを神話学的に深めたい方に
推薦文: 北欧フィンランドに伝わる美しい叙事詩カレワラと古事記、日本書紀等の日本神話に共通するモチーフを抽出する。宇宙卵、課題婚、呪的逃走、再生、宇宙樹、異族女房、天体解放、児童神、兄妹相姦等々。これらのモチーフをさらにギリシア、中国、ロシア等、広くユーラシアの神話と比較し、その起源と系統的関係を確かめて、日本神話とカレワラ神話を読み直す。また両者の構造を比較し、神々や英雄たちの三機能の共通性を発見する。比較神話学の死角をつく好著。(本書カバーの紹介文引用。)


◎ ☆□
北欧学のすすめ』、東海大学文学部北欧学科編著、東海大学出版会、2010年
https://www.press.tokai.ac.jp/bookdetail.jsp?isbn_code=ISBN978-4-486-01865-0
北欧諸国について知ることでさらにフィンランドへの理解が深まる。
巻末の参考文献、推薦図書リストが非常に有用。

◎□
フィンランド・森の精霊と旅をする』、リトヴァ・コヴァライネン、サンニ・セッポ著、柴田昌平訳、上山美保子監修、プロダクション・エイシア、2009年
http://www.asia-documentary.com/finland/
推薦ポイント:ぜひ読んでみてほしい
推薦文タイトル:美しい写真とともにフィンランド人の自然観、精神性を知る。
推薦文:カレワラの背景にもなっているフィン民族古来の信仰や神話、精神性、自然観について理解を深めることができる良書。写真もすばらしい。原書は1997年にフィンランドで「最も美しい本賞」に輝いた『PUIDEN KANSA』。


原書タイトル『Puiden Kansa
(Ritva Kovalainen & Sanni Seppo著、1997年、フィンランド語)
推薦ポイント:ぜひ読んでみてほしい
推薦文タイトル:フィンランドで「最も美しい本賞」受賞(1997年)。美しい写真とともにフィンランド人の自然観、精神性を知る。
推薦文:カレワラの背景にもなっているフィン民族古来の信仰や神話、精神性、自然観について理解を深めることができる良書。原書は大判で写真集としての鑑賞価値も大いにあり。

◎□
英訳書タイトル『Tree People
(Ritva Kovalainen & Sanni Seppo著、1997年, 英語)
http://www.puidenkansa.net/TREE_PEOPLE_BOOK.html
推薦ポイント:ぜひ読んでみてほしい
推薦文タイトル:フィンランドで「最も美しい本賞」(1997年)に輝いた『Puiden kansa』の英語版。美しい写真とともにフィンランド人の自然観、精神性を知る。
推薦文:カレワラの背景にもなっているフィン民族古来の信仰や神話、精神性、自然観について理解を深めることができる良書。英語版もフィンランド語原書と同サイズの大判で写真集としての鑑賞価値も大いにあり。



「大フィンランド」思想の誕生と変遷 叙事詩カレワラと知識人』石野裕子著、岩波書店、2012年
https://www.iwanami.co.jp/book/b265115.html
「フィンランド民族文化の象徴,叙事詩カレワラ.この叙事詩は,フィンランドの国民国家形成に深く結びつき,その思想的背景をなした.1917年の同国の独立前夜から第二次世界大戦における二度の対ソ戦敗戦,そして戦後に至るまでの,文化・学問・政治の緊張に満ちた関係を,フィンランドを代表する3人の知識人を軸に描いた意欲作.」(岩波書店のサイトより引用)



CD:

◎□
The KALEVALA Heritage』(Ondine, 1995年) 
http://www.allmusic.com/album/the-kalevala-heritage-archive-recordings-of-ancient-finnish-songs-mw0000637560
推薦ポイント:名著
推薦文タイトル:カレワラの元になった民間伝承詩は、実際にはどのように歌い語られていたのか音源で聴いてみたい方へ。付属のブックレット(フィンランド語、英語)の詳細な解説が資料的価値あり!
推薦文:フィンランド、カレリア、イングリア(Inkeri)などのバルト・フィン諸語を話す諸民族の間で、およそ2,500年前から先祖代々口伝えで受け継がれてきた民間伝承詩のオリジナル音源集。付属のブックレットには、すべての音源について、伝承者、歌詞、アンネリ・アスプルンドによる詳細な解説(フィンランド語、英語)が掲載されている。現在では生きた伝統が失われつつある口承のバルト・フィン諸語の民間伝承詩についての理解を深めるには、必聴、必読のアルバム。



DVD:

☆□
NHKスペシャル世界里山紀行 フィンランド 森・妖精との対話』(2007年、NHKエンタープライズ)
推薦ポイント:ぜひ鑑賞してみてほしい
推薦文タイトル:美しい映像や音楽とともにフィンランド人の自然観、精神性を知る。
推薦文:カレワラの背景にもなっているフィン民族古来の信仰や神話、精神性、自然観について理解を深めることができるドキュメンタリ。BGMで、カンテレ奏者で研究者のアルヤ・カスティネン氏による小型カンテレの即興的な演奏やヘイッキ・ライティネン氏(元・シベリウス音楽院民族音楽科教授)による民間伝承詩の歌い語りも聴くことができる。
※ドイツ・World Media Festival 銀賞授賞
※米・ロサンジェルス国際ビデオ映画祭 3位
※エストニア・マッツァル国際ネイチャーフィルムフェスティバル 最高映像賞

制作のプロダクション・エイシア(代表 柴田昌平)の関連記事。
http://www.asia-documentary.com/works/satoyama-finland.html
拙ブログ関連過去記事「2013.10.23 フィンランド 森・妖精との対話」
http://chie-sarafai.jugem.jp/?eid=1186



映画『Laulu / Song』(2014年)
(laulu ラウル: フィンランド語で「うた」の意)
監督・脚本:セルマ・ヴィルフネン Selma Vilhunen
推薦ポイント:ぜひ鑑賞してみてほしい
推薦文タイトル:奥カレリアの最後の民間伝承詩(runolaulu ルノラウル)継承者の姿に触れる。
推薦文:ユッシ・フオヴィネン(映画公開時、89歳。2017年5月12日、93歳で死去。)は、カレワラ調韻律の民間伝承詩(runolaulu)を両親から生きた伝統として口伝えで聞き覚え、謡い継いできたヴィエナ・カレリア(奥カレリア)の最後の謡い手。ヴィエナ・カレリアは19世紀始めにカレワラを編纂したエリアス・リョンロットが多くの民間伝承詩の採集をした地域。2010年1月、ヴィジュアル・アーティストのハンネリーナ・モイッセイネンはユッシのもとに弟子入りする。約2年半にわたり、二人の姿を追ったドキュメント映画。付属のブックレット掲載の民間伝承詩(runolaulu ルノラウル)についての解説も資料的価値あり。
言語:フィンランド語。字幕:英語。
フィンランドで、2014年4月公開。

オフィシャルサイト
http://www.lauluelokuva.fi
『Laulu / Song』facebookページ
https://www.facebook.com/lauluelokuva.fi/

英語字幕付きの予告編はこちら。vimeoのサイトからダウンロード購入視聴も可。
http://vimeo.com/87164904
DVDの購入はこちらから。DVD付属のブックレットの解説も秀逸。
http://blacklion.mycashflow.fi/product/11/laulu--dvd



ウェブサイト:

TERESIAN KANTELE テレジアンカンテレ - カンテレ奏者 はざた雅子ホームページ 
http://teresiankantele.web.fc2.com
「About Kanteleカンテレについて」
 >「カンテレの歴史」
  >「『カレヴァラ』の中のカンテレ」
  >「文献紹介(書籍、映像、記事等)」


「AMORPHIS」(アモルフィス)インタビュー(日本語)
http://www.hmv.co.jp/news/article/1106030115/
カレワラをテーマにしたアルバムを多数発表している
フィンランドのメタルバンド「アモルフィス」の
アルバム『The Begining Of Times』(2011年)の曲目解説、インタビュー。


・フィンランドのカレワラ協会のサイト(フィンランド語)
http://kalevalaseura.fi

KALEVALA 175 VUOTTA 2010(フィンランド語)
http://www.kalevala175.net
カレワラ出版175周年記念のカレワラ関連情報サイト。

KALEVALAKALENTERI カレヴァラ・カレンダー(フィンランド語)
http://kalevalakalenteri.maanite.fi
2月28日の「カレワラの日」まで、2月の1ヶ月間、
カンテレ奏者のティモ・ヴァーナネンがワイナミョイネンなどに扮して
カレワラの印象的なシーンなどを再現した写真とともに、
カレワラをフィンランド語と英語で楽しむことができる、
ネット版、日めくりカレンダー。

Live Lemminkäinen!-produktio 2016(フィンランド語)
Live Lemminkäinen!-production 2016(英語)
フィンランドのメタルバンドNightwishメンバーTuomas Holopainenの母親Ninaの
アイデアでNightwishが関わり製作、2016年のカレワラの日(2月28日)に公開された
レンミンカイネンのストーリーを紹介するカレワラ入門ビデオ。
オリジナル・アイディア: Nina & Timo Holopainen
テキスト:Nina Holopainen 音楽:Tuomas Holopainen/Nightwish
https://vimeo.com/156411072(フィンランド語版)
https://vimeo.com/156416157(英語版)




  1. 2017/06/26(月) 14:52:30|
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様々なカンテレ映像集

現在、フィンランドでは、それぞれ別の楽器ととらえられそうなくらいに、
形、大きさ、弦の数(5弦~40弦)、演奏方法も多種多様なカンテレがあり
演奏される楽曲のジャンルも様々です。
この明確な規格化がなされていない多様性こそが
フィンランドのカンテレの大きな特徴とも言えます。

特徴的な様々なスタイルのカンテレの演奏動画、集めてみました。
音質よりも、楽器や弾いている姿が見えやすいものを選びました。
個人的な好みからフォーク系のアーティストの動画が多いです。
(全員のプロフィールまでは書ききれませんでした^ ^;;)

アーティスト名:Arja Kastinenアルヤ・カスティネン
2000年にシベリウスアカデミーの民族音楽学科で音楽学博士取得。
論文テーマは「1800年代のカレリアのカンテレの即興および15弦カンテレの音響。




アーティスト名:Minna Raskinenミンナ・ラスキネン
1991年、1995年、2009年、2015年に来日、北海道内でワークショップやコンサート開催。
2017年9月に来日公演予定。


アーティスト名:Hannu Saha、Antti Kettunen
5弦カンテレ2台での演奏(1988年)



アーティスト名:Ida Elinaイダ・エリナ
  年、シベリウスアカデミー在学中に北海道教育大学に留学。



アーティスト名:Pauliina Syrjäläパウリーナ・スルヤラ
細い串状のスティックをピックのように使用して演奏するサーリヤルヴィ・カンテレの演奏。



アーティスト名:Kardemimmitカルデミンミット
2017年12月来日公演予定。

当ブログ、Kardemimmit関連過去記事は、こちらから。


アーティスト名:Maija Kauhanenマイヤ・カウハネン

2017年度「批評家激励賞」受賞。
「批評家激励賞 / Critics' Spurs」とは:
1961年に創設。芸術的な分野において目覚ましい活躍が認められた、フィンランドのクリエイティヴなアーティスト(個人あるいはグループ)に、フィンランド批評家協会より、年に一度、授与される。この賞の受賞は、若いアーティストにとっては、その年に、最も芸術的な躍進を遂げたか、それ匹敵したことが承認されたことになる。
フィンランド批評家協会(=Suomen arvostelijain liitto ry, SARV /英訳The Finnish Critics’ Association)
「批評家激励賞」(=Kritiikin Kannukset / 英訳 Critics' Spurs )


アーティスト名:Eva Alkula & Jenny Vartianen
Metso LIVE(2013年)

Eva Alkula エヴァ・アルクラ ウェブサイト http://www.evaalkula.com
Jenny Vartianen イェンニュ・ヴァルティアイネン ウェブサイト www.jennyvartiainen.com

アーティスト名:中井智弥 & Eva Alkula、Kehtolaulu 子守唄

中井智弥 & Eva Alkula JAPAN TOUR 2010
~1st アルバム『楊貴妃』発売記念~
東京公演より
Kehtolaulu 子守唄


バンド名:Juurakkoユーラッコ
Laura Kaartinen – vocals, harmonium, melodica, percussion
Eija Kankaanranta – concert kantele, electric kantele, 15-string kantele
Kaisa Saarikorpi – vocals, guitar, percussion
Minna-Liisa Tammela – vocals, bowed lyre, comb, mouth harp, percussion
Anna Wiksten – vocals, plankku, percussion




アーティスト名:Timo Väänänen ティモ・ヴァーナネン
キルヨカンシ・カンテレ

エレクトリック・カンテレ(大型)

エレクトリック・カンテレ(大型)eBow使用



アーティスト名:Sinikka Langelandシニッカ・ランゲラン(ノルウェー)
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